■ 抄録・要旨
| 水道管の老朽化対策は急務の課題である。老朽化した水道管からは黄色や赤色の金属酸化物が検出される。その主な構成成分はFeであることが多いことから、Feの酸化形態は水道管の老朽化と深く結びついていると考えられる。よって、本研究では、水道管中のFeに着目し、そのXAFS測定を行い、XANES領域の解析を行うことで、水道管ネットワーク内のFeの酸化形態の相違について考察した。その結果、異なった水道管から採取した水試料中ではFe2O3、FeO(OH)などの割合に変化がみられた。これらのことから、Feの酸化形態を調べることで老朽化に関する情報が得られる可能性があることが示唆された。
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